
今年の第1四半期(1月〜3月)にアレンジした曲を一度にまとめて振り返りたいと思います。
この3ヶ月間に取り組んだ曲は次の4曲になります。
・「必殺の一撃」(「Sa・Ga2 秘宝伝説」より)
・「Demon Border」(「レッドアリーマー 魔界村外伝」より)
・「戦闘」(「魔界塔士Sa・Ga」より)
・「CHEMICAL FACTORY」(「バットマン GB」より)
以下、順番にご紹介して参ります。
●「必殺の一撃」
まず1曲めは、ゲームボーイのソフト「Sa・Ga2 秘宝伝説」のBGMより、「必殺の一撃」という曲になります。
原曲はこんな感じ
この曲は作中の戦闘シーンで流れる曲で、このゲームをプレイするとかなりの頻度で聞くことが出来ます。
私も20数年前にプレイして以来、今もこの曲が脳裏に深く刻み込まれております。
この曲のポイントを挙げるとすれば、次の3点になるでしょうか。
・次々と押し寄せる波のような、高速で畳み掛けてくるメロディ
・整ったコード進行
・バトル曲にふさわしい、アップテンポなビート
戦闘シーンを盛り立てる高揚感やアツさを持ちながらも、整然としたコード進行や譜割りによってクールさを保つという、二律背反性がこの曲の魅力と言えるでしょう。
そんな「必殺の一撃」をアレンジしたものがこちらになります!
ロックバンドがこの曲をカバーしたらこうなった、といった方向のアレンジにしてみました。
エレキギターがメロディを奏でて、オルガンとバックギターが脇を固めて、そしてベースとドラムが土台を作る・・・というシンプルなバンド編成です。
メロディをツインギターのようにしてハモらせた為か、昔のビジュアル系ロックバンドのような雰囲気が(期せずして)出てしまいました。
「必殺の一撃」アレンジ評価
・原曲のスタイリッシュさ:★★★★★
・アレンジのV系バンドっぽさ:★★★★☆
・原曲のスタイリッシュさ:★★★★★
・アレンジのV系バンドっぽさ:★★★★☆
●「Demon Border」
続いて2曲めは、同じくゲームボーイのソフトで「レッドアリーマー 魔界村外伝」という作品の中で流れる曲になります。
レッドアリーマーというのはカプコンのアクションゲーム「魔界村」シリーズに頻出する雑魚キャラの一人で、雑魚なのに異常な強さを誇ることで有名です。
(ネット上では「有馬さん」の愛称で親しまれている模様)
「レッドアリーマー 魔界村外伝」は、普段は敵キャラとして登場する有馬さんが一転、主人公になって活躍するという、スピンオフ的な作品です。
アクションゲームとRPGを組み合わせたような作りになっていて、私も子どもの頃に楽しくプレイした覚えがあります。
さて、今回アレンジしたのはこのゲームのファーストステージで流れる「Demon Border」という曲です。
原曲はこんな感じ
この曲、大きくAパートとBパートに分けることが出来まして、まずAパートでは魔界村シリーズで伝統的に流れるテーマが使われています。
続くBパートがこの曲で新しく追加されたパートなのですが、この部分がなんとも素晴らしい!
コードを次々と変えながら下降していくベースライン、そして悲壮感の漂う美しい主旋律・・・
作中で、主人公は危機が訪れた魔界を救うべく、地獄の門を抜けて一人で魔界の地へと降り立ちます。
そんな様子を、この曲のBパートは的確に表現できていて、聴いているととてもグッときます。
そんな「Demon Border」をアレンジした結果、出来上がったのがこちらになります。
トランペットの音を中心とした、バンド風のアレンジです。
先ほどの「必殺の一撃」とは異なり、トランペット、ピアノ、オルガン、ベース、ドラム、パーカッションといった編成で、ちょっとお洒落な感じになりました。
「Demon Border」アレンジ評価
・原曲Bパートの美しさ:★★★★★
・アレンジのお洒落感:★★★★☆
・原曲Bパートの美しさ:★★★★★
・アレンジのお洒落感:★★★★☆
●「戦闘」
3曲めは、「魔界塔士Sa・Ga」の「戦闘」という曲です。
先ほど紹介した「Sa・Ga2」の前作に当たるソフトで、こちらも戦闘シーンの曲をアレンジしてみました。
この曲、前半部と後半部に分けることができますが、パート間の対比が面白い曲です。
前半はちょっと暗くて重たい感じなのに対して、後半は疾走感が溢れる感じになっています。
魔物の恐ろしさを表現したのが前半部で、主人公たちの活躍や、勝利へ向かう高揚感を表現したのが後半部、という書き分けが行なわれているのかもしれません。
あと、曲の一番最後に「ダダッダッダッダ」というキメがあったりするなど、全体に「戦ってる感」が出ていてとてもカッコいい曲です。
そんな「戦闘」をアレンジしたものがこちらになります。
これまたバンド風のアレンジになりますが、主旋律をトランペットとバイオリンが交代で受け持ち、サイドにエレキギターとオルガン、土台にベースとドラムという構成にしています。
主旋律について、前半部は力強さを出すためにトランペットが演奏し、後半部は流れるような感じを出すためにバイオリンにバトンタッチしている点が、ちょっとした工夫ポイントです。
原曲のそれっぽさをバンドサウンドでうまく引き出せたのではないかと思っております。
「戦闘」アレンジ評価
・原曲の戦闘してる感:★★★★★
・アレンジの個人的満足度:★★★★★
・原曲の戦闘してる感:★★★★★
・アレンジの個人的満足度:★★★★★
●「CHEMICAL FACTORY」
最後の4曲めは、「BATMAN」というタイトルのゲーム(これもゲームボーイ)の中から、「CHEMICAL FACTORY」という曲になります。
原曲はこんな感じ
この曲はゲームの主人公であるバットマンが化学工場に潜入するステージで流れる曲ですが、ゲームの内容と音楽がぴったりマッチしている感じがGOODです。
・重めでエッジの効いたベースリフのイントロ
・続くメインパートはミドルテンポのメロディ。同じ音をずっと継続させたベースによる緊張感
・全体に、フィルインを多用したワイルドなドラム
そんな諸々の要素が相まって、敵のアジトに潜入してる感じが上手く表現されています。
この曲、マイナーなゲームの中盤で流れる曲という、「地味中の地味」みたいな曲なのですが、個人的に好きな曲のひとつです。
そんな「CHEMICAL FACTORY」をアレンジしたのがこちらになります。
これもバンド風のアレンジで、主旋律がトランペットで、他がエレキギターにオルガン、ピアノ、ベース、ドラムそしてパーカッション、という構成にしています。
ワウギターを入れたりして、原曲のファンクっぽさを強調しているのがポイントです。
原曲の持つワイルドさが丸くなってちょっとお洒落な感じになりました。
「CHEMICAL FACTORY」アレンジ評価
・原曲の潜入してる感:★★★★★
・アレンジのお洒落感:★★★★☆
・原曲の潜入してる感:★★★★★
・アレンジのお洒落感:★★★★☆
●終わりに
以上4曲、いずれもゲームボーイの古い曲をアレンジしたものをご紹介してきました。
また何曲か作ったらまとめて記事にしたいと思います。

バットマンの曲アレンジは、今回のでゲーム中の全ステージ曲(5曲)をコンプリート。なんだか嬉しくなってYouTubeに再生リストを作ってしまった