
ゲーム「ファイナルファンタジーIII」のBGMから、通常戦闘時に流れる曲のアレンジに取り組んでみました。
●FFIIIについて
ファイナルファンタジーIIIは1990年にリリースされたロールプレイングゲームです。
このブログでは以前、同ゲームの「悠久の風」という曲をアレンジした様子をご紹介しました。
【音楽】ファイナルファンタジーIIIの「悠久の風」をアレンジしてみた
今回は、第2弾として「バトル1」という曲のアレンジを行なってみたいと思います。
●バトル1について
「バトル1」は、このゲームの通常戦闘時に流れる曲になります。
少し余談ですが、一般的なRPGにおいて、ゲーム全体を通じて最も聞く頻度が多いのはこの「通常戦闘曲」ではないかと思います。
ダンジョンを攻略するときやレベル上げをするときなど、RPGではどうしても通常戦闘は避けて通れないものです。
体感的に言うと、RPGのプレイ時間の半分以上は雑魚敵との戦いに費やしている感じがあります。
というわけで、FFIIIをプレイした方にとって一番耳に残っている(であろう)この曲をアレンジしてみることにしました。
原曲はこんな感じ
この曲についてまず、イントロのベースラインは初期FFの戦闘曲の「お約束」です。
シリーズのI〜VI(とIX)の曲を聴くと分かりますが、いずれも同様のフレーズで曲が始まります。
この曲、適切な位置に適切な頻度で挟まれるブレイクや、適度な高揚感など、通常戦闘曲のお手本のような曲になっています。
あとこの曲は主旋律、伴奏、ベースの3つの音源から構成されているのですが、それぞれの音源がきちんと「歌っている」ところに心地良さを感じます。
主旋律以外の音もまた、機械的で単調な演奏にならずに口ずさめるようなフレーズになっているということですね。
それでいて、全体で見て音楽としての調和が取れている点など、学ぶべきところの多い曲と思います。
●アレンジした結果
そんな「バトル1」をアレンジしてみた結果、こちらのものが出来上がりました。
例によって、バンド風のアレンジになります。
トランペットが主旋律を歌い、キーボードが原曲の伴奏的なパートを演奏、ギターとピアノがコードを弾き、ベースとドラムが基盤を作る・・・といった編成にしてみました。
今回制作するにあたって、個人的に新しく試みてみたのが「主旋律へのハーモニー付け」です。
原曲では音源数の制約もあり主旋律は単音で鳴っているのですが、少し音的に寂しい感じがしたのでハーモニーを追加してみました。

黒い音符が元々の主旋律。赤が今回追加した和声。
このようにハモらせることで、曲に厚みを持たせています。
曲制作を10年以上やっていて今更こんなことを言うのは恥ずかしいですが、自分の好きなようにハーモニーを付け加えるのは楽しい作業だと思いました。
何というか、曲に新たな生命を吹き込むような、そんな気持ちになります。
(そこまで大げさな話ではないのですが)
●終わりに
今回は、FFIIIの中から戦闘曲のアレンジを行なってみました。
あまり奇をてらったことをせずに、素直に原曲の良いところを引き出そうと思いながら作ったのですが、それがまあまあ上手くいったような気がします。